地元宮城出身・仙台で15年以上債務整理を行う司法書士
仙台で債務整理の無料相談
稲辺司法書士事務所
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債務整理するとクレジットカードが使えなくなるのは、与信(あなたの信用力)に悪影響を与えるからです。
債務整理すると、信用情報に事故情報として登録され、一定期間はカード会社から新たな借入ができなくなる、いわゆる「ブラックリストに載る」状態になります。
ブラックリストに載ると、債務整理の対象になったクレジットカードは強制解約(利用停止)になるため、その利用と新規発行ができなくなるのです。
信用情報に事故情報が載る期間は、債務整理の種類によって異なります。
したがって、上記期間についてはクレジットカードが使えなくなってしまいますので注意が必要です。
なお、「信用情報」とは、クレジットやローンなどの申し込みや、契約に関する情報が記録されたもので、信用情報機関と呼ばれる機関によって収集・管理されています。
カード会社はクレジットカードの審査の際、顧客の信用情報を参照することで、本当にお金を貸してよい相手かどうかを判断しているのです。
債務整理の種類によってクレジットカードが利用できない期間が異なるのは、信用情報を収集し管理する信用情報機関ごとに、事故情報の掲載期間が異なることが理由です。
「信用情報機関」とは、カード会社と顧客が適正に取引きが行えるように信用情報を収集・管理している機関です。
代表的な信用情報機関としては、「CIC(株式会社 シー・アイ・シー)」、「JICC(日本信用情報機構)」、「KSC(全国銀行個人信用情報センター)」の3つがあり、カード会社はこのいずれか、または複数に加入しています。
信用情報機関名 | 概要 | 会員企業例 |
CIC | クレジットカードや信販系のカード会社が、主な会員 | ・アットローン ・オリックス ・クレディセゾン |
JICC | 消費者金融やサラ金、街金系のカード会社が主な会員 | ・アコム ・プロミス ・レイク |
KSC | 銀行や信用金庫といった金融機関全般が、主な会員 | ・三井住友銀行 ・三菱UFJ銀行 ・みずほ銀行 |
なお、3つの信用情報機関同士は、「CRIN (クリン):Credit Information Network」と呼ばれる独自のネットワークを使うことで、お互いの信用情報を共有しています。
したがって、会員になっているカード会社も、お互いの信用情報の閲覧が可能になっているのです。
債務整理の中で任意整理だけは、対象の借金を自由に選択できるという特徴があります。
そのため、特定の借金を除外して、その他の借金だけで任意整理することもできるのです。
よって、クレジットカードだけを任意整理の対象から除外すれば、そのまま利用することができる場合もあります。
しかし、任意整理の対象にしなかったクレジットカードの、結局はどこかのタイミングで利用できなくなってしまいます。
まず、カード会社には「途上与信」と呼ばれる、定期的にクレジットカードを利用する方の信用を調査する仕組みがあり、そのまま継続利用させるかどうか判断しています。
このとき信用情報を参照するため、債務整理の事故情報が掲載されていたことが発覚すると、クレジットカードが強制解約になる可能性があるのです。
ただし、あくまでもカード会社側の判断によるため、絶対にクレジットカードが使えなくなるというわけではありません。
また、途上与信を行う頻度についても、カード会社ごとに異なります。
いっぽう、法律上義務付けられている途上与信もあり、
という両方の条件を満たしている方に対しては、カード会社は毎月途上与信を行うことが必須です。
また、当月の貸付が0円だった場合でも、貸付残高が10万円以上あれば3ヶ月に1回途上与信を行うことが義務付けられています。
したがって、借入残高が多いクレジットカードは、任意整理の対象から外しても途上与信のタイミングで強制解約になる可能性が高いので、すぐに使えなくなる可能性が高いでしょう。
さらに、クレジットカードの更新月には、「更新審査」が行われます。
このときも信用情報が参照されるため、事故情報が載っていることが発覚した場合には、審査を通過できず更新用のクレジットカードが送られてこない可能性が高いでしょう。
とはいえ、こちらのケースにおいても、絶対にクレジットカードの更新ができないというわけではありません。
たとえば、毎月一定の頻度でクレジットカードを利用し、返済が一度も滞ったことがないような方であれば、カード会社側からすれば優良顧客と判断できますので、信用情報に事故情報が載っていたとしても更新用のクレジットカードが送られてくる場合があるのです。
債務整理してクレジットカードが一定期間使えなくなるのは仕方ないことですが、一生利用できないというわけではありません。
債務整理の事故情報は、前述した
を過ぎれば、信用情報から抹消されます。
したがって、一定期間を過ぎれば、再びクレジットカードの利用と新規発行ができるようになるのです。
ただし、すべてのクレジットカードが再び利用できるようになるわけではありません。
債務整理の対象になったクレジットカードは、債務整理後5年~10年の期間が過ぎて信用情報から事故情報が消えたとしても、利用できない可能性が高いでしょう。
なぜなら、債務整理の対象の対象になったクレジットカードを発行しているカード会社の中には、「社内ブラック」と呼ばれる、独自の顧客情報を管理しているケースがあるからです。
社内ブラック情報はカード会社に半永久的に残ります。
したがって、債務整理の対象になったカード会社からは債務整理後、新たな借入ができなくなるため、クレジットカードの利用や新規発行もできなくなる可能性が高いのです。
社内ブラック情報は、債務整理の対象になったカード会社のグループ会社にも共有されます。
そのため、債務整理後5年~10年が経過して信用情報から事故情報が消えたとしても、債務整理の対象になったカード会社のグループ会社が発行するクレジットカードの利用は困難でしょう。
たとえば、「セゾンカード」を債務整理の対象にすると、そのグループ会社が発行する「りそなカード」も使えなくなる可能性が高いのです。
債務整理後に再びクレジットカードを作る場合は、以下の点に注意しましょう。
債務整理した後は、「クレジットカードの審査に落ちるのでは……」と不安になる方もいらっしゃいます。
そのため、1社だけでなく複数の会社のクレジットカードの審査に申し込む方もいるのですが、これは止めたほうがよいでしょう。
なぜなら、短い期間に複数のカード会社にクレジットカードの審査に申し込むと、カード会社に「借金で首が回らないのでは?」と不審に思われ審査に悪い影響を与える可能性があるからです。
債務整理後5年~10年程度の期間が経過して、改めてクレジットカードの申し込みをする場合には、審査前にご自分の信用情報から事故情報が消えていることを確認しておくと安心です。
クレジットカードの審査時に事故情報が残っていると、審査に落ちるだけでなく、事故情報が消えた後、再度クレジットカードの審査を受けるときに悪影響を与える可能性があります。
とはいえ、自分の信用情報を確認するといっても、債務整理後に「事故情報が消えました!」という連絡がカード会社や信用情報機関から来るわけではありません。
したがって、信用情報機関に問い合わせ、ご自分の信用情報から事故情報が確実に消えたか確認する必要があるのです。
3つの信用情報機関は、Webや郵送などで信用情報の開示を受け付けていますので、債務整理後に再びクレジットカードを利用する場合には、事前に信用情報から事故情報が消えていることを確認しておけば審査に通る確率が高くなるでしょう。
なお、各信用情報機関の信用情報開示に関する情報は、以下の通りです。
信用情報機関名 | 問い合わせ方法 | 手数料 |
CIC | ホームページ・郵送・窓口 | ホームページ、郵送:1,000円窓口:500円 |
JICC | ホームページ・郵送・窓口 | ホームページ、郵送:1,000円窓口:500円 |
KSC | 郵送 | 1,000円 |
■債務整理すると対象になったクレジットカードは強制解約(利用停止)となる
■クレジットカードの利用と新規発行ができなくなる期間
└任意整理:5年程度の期間
└個人再生:5年~10年程度の期間
└自己破産:5年~10年程度の期間
■上記期間を過ぎると、信用情報から事故情報が抹消されるため、再びクレジットカードが利用できるようになる
└ただし、社内ブラック情報の影響で、債務整理の対象になったクレジットカードとそのグループ会社のクレジットカードは使えない可能性が高い
■自分の信用情報を確認するためには、信用情報機関に問い合わせればOK
宮城県登米市出身。2003年司法書士資格取得。
仙台駅より5分。花京院スクエア向かいに、稲辺司法書士事務所を運営。
「市民のための法律活用」をモットーに、債務整理、交通事故、離婚などの業務が専門。